ローレルパーク競馬場

ローレルパーク競馬場の概要

ローレルパーク競馬場はアメリカ東部ワシントンD.C.に隣接するメリーランド州ローレルに位置します。同じくメリーランド州にあるピムリコ競馬場(Pimlico Race Course)の姉妹競馬場で、1911年10月2日に作られました。

この競馬場は、繰り返される売却の末にオーナーの強い意志で再起した歴史がある競馬場です。初めて買収されたのは1914年のことでした。その後、1947年に売却、さらに1950年にも売却され、1950年にオーナーになったジョン・デイビッド・シャピロがローレルパーク競馬場の再生に取り組みました。

ローレルパーク競馬場は”ローレル競馬場”と変更され、1952年にワシントンD.C.インターナショナル(Washington, D.C. International)という世界最高峰の馬を集めるためのレースが導入されました。第1回のレースでは、イギリスの競走馬ウィルウィン(Wilwyn)が優勝しました。このレースは、1995年の開催中止までの約40年もの間、アメリカや海外の競馬カレンダーに欠かせない重要な存在でした。

クラブハウスやグランドスタンドの建設や改装が繰り返される中、1959年には芝コースも新しくなりました。

1984年になると、再びローレールパーク競馬場は売却されます。新しいオーナーとなったフランク・J・デ・フランシスは、競馬場界では初となる施設をこの競馬場に作ります。それは”スポーツパレス”と呼ばれ、カジノやビデオライブラリーなど当時の最先端の技術が詰め込まれた施設。その建設にはなんと200万ドルもの費用がかけられました。フランクらはその後もクラブハウスやイベント会場、映画館などを新設し、駐車場や厩舎エリアも整備が行われました。

ローレルパーク競馬場 主要レース

ローレルパーク競馬場の主要レースは3つあり、すべてG3格のレースです。

  • ド・フランシス・メモリアルダッシュステークス(De Francis Memorial Dash Stakes)
    ダート約1200m、出走馬は3歳以上
De Francis Memorial Dash Stakes (MarylandRacing)
  • バーバラ・フリッチー・ステークス(Barbara Fritchie Stakes)
    ダート約1400m、出走馬は4歳以上
  • バルティモア・ワシントンインターナショナルターフカップ(Baltimore Washington International Turf Cup)
    芝約1600m、出走馬は3歳以上
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日本調教馬の出走

ローレルパーク競馬場では、これまで計8頭の日本調教馬が出走しています。

8頭が出走したレースは、国際招待競走であるワシントンDCインターナショナルでした。このレースは1995年に廃止されており現在はありませんが、スピードシンボリを含めた日本調教馬が以下の成績を残しています。

1962年にタカマガハラが日本調教馬として初めて出走し、結果は10着でした。1964年にはリユウフオーレルが8着、1967年にはスピードシンボリが5着という結果を出しています。タケシバオーは1968年・1969年の2年連続で出走し、8着と7着という成績を残しています。

その後も、1975年メジロムサシ7着、1975年ツキサムホマレ9着、1976年フジノパーシア6着、1980年ハシクランツ8着と定期的に出走していました。ローレルパーク競馬場における日本調教馬の成績は、1967年のスピードシンボリの5着が最高順位です。

出走には至りませんでしたが、1954年には初の日本調教馬としてダービー馬ハクリョウが招待される予定でした。今でこそ日本調教馬が海外遠征に行くことも珍しくありませんが、このハクリョウのワシントンD.C.インターナショナルへの招待は、日本中央競馬会に対する初の国際招待競走の招待状でした。実際には輸送上の問題からハクリョウの出走はかないませんでしたが、日本競馬の国際化のきっかけとなりました。

コースの特徴

ローレルパーク競馬場のコースは左回りで、外周にダートコース、内周に芝のコースがあります。ダートコースは1周が約1800m、直線が約330m。幅は約30mです。

芝のコースは1周が約1500m、直線が約330m。幅は約43mです。芝は砂質ローム、トールフェスクが9割、ブルーグラスが1割で構成されており、レースシーズン中は芝の高さが約10cmに調整されています。

芝コースは6つのコースに分かれています。コースの名前はローレルパーク競馬場の芝レースで活躍した名馬にちなみ、All Along、Bowl Game、Kelso、Dahlia、Exceller、Fort Marcyと名づけられました。

All Alongはフランスの競走馬で、北米やヨーロッパでレースに出走、凱旋門賞、ワシントンDCインターナショナルなどを制覇し、2カ国の年度代表馬となった名牝です。1982年に開催された第2回ジャパンカップにも参戦。2着の成績を残しています。

Excellerはアメリカの競走馬で、パリ大賞典やコロネーションカップなどを制しました。偉大な競走馬であったにも関わらず、種牡馬としての成績が芳しくなかったためスウェーデンにてと殺されます。これによって引退競走馬に関心が寄せられ、引退名馬の保護目的基金”エクセラーファンド”が設立されるきっかけとなりました。

このコースは、2004年6月から2005年1月に行われた数百万ドル規模の大規模改修工事により、現在のコースとなりました。この改修により、ダートコースの幅は約6m、芝コースの幅は約20mも拡大しています。

アメリカの競馬場
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現地の様子

メリーランド・ジョッキー・クラブの発表によると、6月3日から8月21日まではサマーミートが開催されます。37日間の開催で、7月16日に行われる第31回ド・フランシス・メモリアルダッシュステークスを中心に、総額130万ドルの賞金に値するレースが14回も行われます。

ド・フランシス・メモリアルダッシュステークスは2001年以降秋に開催されていましたが、2022年から7月中旬の開催となりました。サマーミート中のレースは金曜日・土曜日・日曜日のみの開催です。

ローレルパーク競馬場へ入場する際はカジュアルな服装で問題ありませんが、タンクトップやダメージジーンズは禁止されています。

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