ブックメーカー 高オッズなことが多い上に購入前にオッズが分かるのが特徴です。さまざまなメリットがある中でも、この記事では「高オッズ」に焦点を当て、実際にどれくらいオッズに違いがあるのか?を見ていきます。
凱旋門賞、香港国際競走、ドバイワールドカップの3つのレースを事例に、JRAとブックメーカーのオッズを比較します。

ブックメーカー 凱旋門賞におけるJRAとのオッズ比較!
凱旋門賞(Prix de l’Arc de Triomphe)は、フランス・パリロンシャン競馬場(Paris Longchamp)で開催されるG1レースです。
毎年10月の第1日曜日に開催され、その年のヨーロッパ各地の活躍馬が集まり、これまで日本からも多くの馬が挑戦しています。
世界のレース格付けで何度も首位に立つこのレースは、世界最高峰のレースとも呼ばれ、毎年世界中で注目されます。
日本国内の馬券発売は、日本調教馬が出走する場合のみJRA管轄で行われます。一方、海外ブックメーカーでは日本調教馬の出走に関わらず全レースの馬券を販売しているため、楽しみ方も広がります。
今回は、海外ブックメーカーの中でも安心して馬券を買える優良大手のbet365、ウィリアムヒルのオッズと、JRAのオッズを比較します。
オッズは、2021年の凱旋門賞のものです。
- クロノジェネシス
- JRA(3.0倍)
- bet365(12.0倍)
- ウィリアムヒル(11.0倍)
- ディープボンド
- JRA(6.4倍)
- bet365(29.0倍)
- ウィリアムヒル(29.0倍)
このように、日本調教馬の馬券はJRA経由よりブックメーカー経由の購入の方が高オッズで購入できます。
凱旋門賞ではこれまで多くの日本調教馬が日本と異なる芝や天候に左右されてきました。JRAが発表するオッズだけでなく、海外ブックメーカーのオッズを見てレース予想を行うのも良いでしょう。
凱旋門賞が行われるロンシャン競馬場
>>フランス ロンシャン競馬場
ブックメーカー 香港国際競走のJRAとのオッズ比較!
香港国際競走とは、毎年12月第2週頃に沙田(シャティン)競馬場で行われるレースの総称です。
香港国際競走には、香港スプリント(Hong Kong Sprint,芝1200m)、香港マイル(Hong Kong Mile,芝1600m)、香港ヴァーズ(Hong Kong Vase,2400m)があり、メインレースとなる香港カップ(Hong Kong Cup,芝2000m)もあわせて合計4つの重賞があります。
日本調教馬の出走数も多いことから、JRAでも全4レースの馬券が発売されます。
今回は2021年に香港国際競走に出走した日本調教馬4頭を例に挙げ、海外ブックメーカーの中でも安心して馬券を買える優良大手のbet365のオッズ、ウィリアムヒルのオッズ、そしてJRAのオッズを比較します。
- グローリーヴェイズ(香港ヴァーズ出走)
- JRA(1.6倍)
- bet365(2.25倍)
- ウィリアムヒル(2.25倍)
- ピクシーナイト(香港スプリント出走)
- JRA(2.8倍)
- bet365(3.25倍)
- ウィリアムヒル(2.87倍)
- ダノンキングリー(香港マイル出走)
- JRA(5.3倍)
- bet365(7.5倍)
- ウィリアムヒル(6.5倍)
- ヒシイグアス(香港カップ出走)
- JRA(5.4倍)
- bet365(11.0倍)
- ウィリアムヒル(13.0倍)
JRAも全4レースの馬券発売をしていますが、オッズという点では、bet365やウィリアムヒルのような海外ブックメーカーの方が高い傾向にあります。
どうせ馬券を買うのであれば、オッズの高い海外ブックメーカーの方が配当金も期待できます。
ドバイワールドカップのオッズ比較!JRAとブックメーカー
ドバイワールドカップ(Dubai World Cup)は、アラブ首長国連邦のドバイで開催される、世界の一流馬が参戦する大レースです。
ドバイワールドカップが開催される日は、メインレースとなるワールドカップの他にもG1レースやG2レースが連続して行われ、ドバイワールドカップミーティングと総称されます。
夢のような高額賞金と招待レースという待遇の良さから、これまで数々の日本調教馬が挑戦してきました。
JRAは、ドバイワールドカップミーティングの中でもG1格にあたる4レースの馬券のみ発売しており、日本調教馬の出場の有無には関係ありません。一方、bet365やウィリアムヒルなどの海外ブックメーカーは、G2格も含めた全8レースの馬券を販売しています。そのため、日本調教馬がG2レースに出走する場合は海外ブックメーカーを使えば馬券を購入できるのです。
今回は、2022年開催のドバイワールドカップミーティングに出走した日本調教馬4頭を例に、JRA、bet365、ウィリアムヒルのオッズを比較します。
- チュウワウィザード(ドバイワールドカップ出走)
- JRA(7.9倍)
- bet365(26.0倍)
- ウィリアムヒル(15.0倍)
- シャフリヤール(ドバイシーマクラシック出走)
- JRA(5.9倍)
- bet365(4.5倍)
- ウィリアムヒル(4.0倍)
- パンサラッサ(ドバイターフ出走)
- JRA(4.5倍)
- bet365(9.0倍)
- ウィリアムヒル(6.0倍)
- レッドルゼル(ドバイゴールデンシャヒーン出走)
- JRA(3.7倍)
- bet365(8.0倍)
- ウィリアムヒル(8.0倍)
実際に比較すると、シャフリヤールのようにJRAの方がオッズが高くなる場合もあれば、チュウワウィザードのように海外ブックメーカーの方が桁外れに高いオッズを設定している場合もあります。
JRAより海外ブックメーカーが必ずオッズが高い!というわけではありませんが、やはりが海外ブックメーカーの方が高いオッズになることが多く、さらにブックメーカーによってオッズに大きな違いが生まれることも珍しくありません。
海外レースの馬券を購入する際は、JRAのオッズだけでなく、2〜3社のブックメーカーと比較してみるのも面白いかもしれません。

なぜブックメーカーのオッズは高いのか
ここまでJRAと海外ブックメーカーのオッズを比較してきましたが、なぜこのようにオッズに違いが生まれるのでしょうか。その理由は、オッズの決定方法にあります。
競馬をはじめとした日本の公営ギャンブルは、人気によってオッズが確定します。
さらに、その馬券が当たると、配当金が購入者に還元される前に、主催者の利益が差し引かれています。そのため、馬券購入時には「もしこの馬券が当たったら、配当金がいくらになるか」は最終オッズが発表される馬券発売締切後にしか分からないのです。
一方、ブックメーカーのオッズは、ブックメーカー側が独自に決定します。
利用者はそのブックメーカーが決めたオッズに対して賭けるため、人気に左右されることはありません。つまり、一度購入すればそのオッズが変動することはないのです。もちろんブックメーカーもこのサイト運営で利益を得ていますが、オンライン上の取引が多く、自らレースを主催しているわけでもないため、世界中の利用者から少ない手数料を取る形で成り立っているのです。
このような違いから、還元率58.8%と言われる日本の競馬に比べ、ブックメーカーの還元率は約90%とかなり高く設定されているのです。