ベルモントステークスってどんなレース?
ベルモントステークス
ベルモントステークス(Belmont Stakes)は、アメリカ・ニューヨーク州のベルモントパーク競馬場で行なわれるダート2400mのG1レースです。ケンタッキーダービー、プリークネスステークスと並ぶアメリカ競馬三冠競走の一つで、毎年プリークネスステークスの3週間後にあたる6月上旬に実施されます。
アメリカンジョッキークラブが主催しており、第1回が開催されたジェロームパーク競馬場の創設にも関わったオーガスト・ベルモント氏の名前からこの競走名が付けられました。出走条件は3歳限定ですが、ケンタッキーダービーやプリークネスステークスと同様に騸(せん)馬の出走も可能です。
距離は何度か変更されていますが、1926年以降は現在の2400mで実施されており、三冠競走で最長距離であることから「テスト・オブ・チャンピオン」という異名がつけられています。大半の出走馬にとって初の長距離戦であり、セクレタリアトの31馬身差をはじめとした大差で決着することも少なくないレースです。
ベルモントステークスが創設されたのは、1867年。アメリカ三冠競走のなかで最も古く、現存する北アメリカの競馬競走においても4番目に古い歴史あるレースです。記念すべき第1回のレースは、ニューヨークのブロンクス区にあったジェロームパーク競馬場で開催されました。創設当時の施行距離は1マイル5/8(13ハロン、約2615m)で、右回りの競走でした。優勝者には「オーガスト・ベルモント・トロフィー」が贈られます。
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ベルモントパーク競馬場のコース特徴
ベルモントパーク競馬場は、東京ドーム約38個分(約181万m2)の敷地内に、メインとなるダートコース、芝(内・外回り)、厩舎エリア、調教用トラックがあります。
1周2400mのダートコースは北米で最も距離が長く、ダート2400mの世界記録は2分24秒0です。これは、1973年のベルモントステークス優勝馬セクレタリアトが残した記録です。
ベルモントステークスは、ゴールとほぼ同地点からの発走となります。
1コーナー途中で400m、向正面で800m、3コーナーで1600m、最終コーナーで2000mを迎え、最後の直線は約330mです。決勝戦までの直線は決して長くないため、一気の差し切りは難しい傾向があります。
1600m付近からペースアップして長く脚を使う展開が多いため、最終コーナーを3番手もしくは4番手以内でクリアするのが理想とされています。
枠順は、内が有利な傾向にあります。ベルモントステークスは10頭前後の少頭数で争われることが多いレースですが、ベルモント競馬場で開催され始めた1905年以降の記録では、5枠以内の勝率が7割に達します。内訳としては、最多が1枠の23勝、次に3枠と5枠の15勝、7枠の13勝、2枠の11勝、4枠の10勝と続きます。

ベルモントステークスにおける日本調教馬の出走履歴
これまで5頭の日本調教馬がベルモントステークスのために渡米し、うち3頭が出走しています。
カジノドライヴ(出走取消)
- 出走:2008年
- 騎手:E.プラード
- 調教師:藤沢和雄
- 父Mineshaft、母Better Than Honour、アメリカ産馬
- 生涯成績 11戦4勝
カジノドライヴは、新馬戦で2着に2.3秒差をつける圧勝でおさめ、半兄のジャジル、半姉のラグズトゥリッチズがベルモントステークスを制覇しています。このことからアメリカ競馬での活躍が期待され、アメリカ遠征が決定しました。
遠征初戦のピーターパンステークスを1番人気で圧勝し、アメリカダート重賞において日本調教馬初の勝利を飾りました。
ベルモントステークスの勝利への期待が高まっていましたが、レース前日に左後脚に挫石を発症。当日早朝に出走が取り消されました。
ラニ(3着)
- 出走:2016年
- 騎手:武豊
- 調教師:松永幹夫
- 父Tapit 母ヘヴンリーロマンス アメリカ産馬
- 生涯成績:17戦3勝
ラニは日本調教馬として初めてUAEダービー(2016年)に優勝し、アメリカクラシック三冠のすべてに出走した馬です。
気性難な馬として知られ、海外でも「クレイジーホース」と恐れられました。
エピカリス(出走取消)
- 出走:2017年
- 騎手:C.ルメール
- 調教師:萩原清
- 父ゴールドアリュール 母スターペスミツコ
- 生涯成績:12戦4勝
2016年のデビュー戦では2着に6馬身差をつけて圧勝し、その後もプラタナス賞で7馬身差の圧勝、北海道2歳優駿(JpnIII)では2着に2.4秒差をつけて大差で勝利した実力の持ち主です。
ドバイではUAEダービーに出走しましたが、接戦の末2着に敗れます。
その後はアメリカクラシック三冠最終戦ベルモントステークスへの挑戦を表明。現地へ入って調整をしていましたが、右前脚の蹄を痛め、右前肢ハ行のため出走が取り消されました。
マスターフェンサー(5着)
- 出走:2019年
- 騎手:J.ルパルー
- 調教師:角田晃一
- 父ジャスタウェイ、母セクシーザムライ
- 生涯成績:21戦8勝
初勝利まで3戦かかった遅咲きの馬でしたが、日本を出国するまでの5戦では堅実な成績を残し、アメリカ遠征へ旅立ちます。
初戦となったケンタッキーダービーでは、日本産馬として史上初の参戦を果たし、不良馬場の中でも6着に入りました。
続くアメリカ三冠のプリークネスステークスは過密日程を考慮して回避し、ベルモントステークスへ挑みます。直線で大外から追い込みましたが、結果は5着に敗れました。
フランスゴデイナ(8着)
- 出走:2021年
- 騎手:R.サンタナJr
- 調教師:森秀行
- 父Will Take Charge、母Betz Kidder B & K Canetti & Jim Betz、アメリカ産馬
- 現役成績:9戦2勝(2022年7月時点)
2歳の時に、未勝利、1勝クラスを連勝したのち、海外へと渡航しました。
海外では、UAEダービー・プリークネスステークス・ベルモントステークスへ出走しました。
帰国後は、2022年から2勝クラスに出走して、9着、4着、5着の成績を残しています。
ブックメーカーのオッズ比較
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ここでは、2019年(マスターフェンサー出走)と2021年(フランスゴデイナ出走)の、ベルモントステークスのオッズを見てみましょう。
マスターフェンサーのオッズ(2019年)
- ウィリアムヒル:11.0
- bet365:12.0
フランスゴデイナのオッズ(2021年)
- ウィリアムヒル:26.0
- bet365:34.0
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